Cloud Source RepositoriesからGKEへアプリケーションをデプロイさせるまでの流れ
5/26に正式公開となったCloud Source Repositoriesから、GKEへアプリケーションをデプロイさせるまでの流れについて、試してみたので記事にしてみます。
TL;DR
Cloud Source Repositoriesとは
GCP上でホストされるgitリポジトリです。プライベートリポジトリをほぼ無制限に*1持つことができるのが特徴です。
コミット履歴の表示、ソースの編集機能など、最低限必要な機能は一通り揃っている上、Stackdriverなどの既存サービスと統合されています。こちらは後日試していきたいですね。
Cloud Source Repositoriesを始める
コンソールに移動して、左カラムから「Source Repositories」を選択します。
これが初めての画面ですね、ワクワクしますね!
「開始」を押すと、最初のリポジトリ名を何にするか聞かれます。
作成すると、次のような空のリポジトリの画面が出てきました。
3つの選択肢がありますが、それぞれ、
「ローカルGitレポジトリからCloudレポジトリへのコードのpush」
今持っているソースはGitHubやBitBucketにホストされていないソースで、ローカルに持っている場合、このオプションが使えます。 Google Cloud SDKが必要です。
「ローカル Git レポジトリへの Cloud レポジトリのクローン作成」
外部ホスティングサービスや手元にソースが無く、Cloud Repositoriesから新規のリポジトリを作成する場合は、こちらを選択します。 こちらも、Google Cloud SDKが必要です。
「GitHub または Bitbucket からの自動ミラーリング」
既にGitHubやBitBucketを利用している場合は、このオプションが一番楽だと思います。ブラウザのみで完結します。
今回は、3つ目のミラーリングを試してみようと思います。 *2
GitHubのリポジトリをSource Repositoriesへミラーリングする
3つ目のミラーリングを選択して、GitHubへ接続すると、GCPがリポジトリ一覧を引っ張ってきてくれるので、 ミラーしたいリポジトリを選択してから「接続」をクリックします。
すると、120MBぐらいのリポジトリでしたがものの数秒でリポジトリがミラーされ、GCPからソースが見えるようになりました! :tada:すごい時代になりましたね。
pushトリガーを作成する
ソースがGCPに上がったので、pushをトリガーにしてコンテナをビルドしたいと思います。
「Container Registory」から、「トリガーの作成」へ移ります。
画面の表示の通り、設定をさくさく進めていきます。
今回は、タグがpushされたときにトリガーしたいので、「トリガーのタイプ」を「タグ」にし、イメージ名を
gcr.io/プロジェクト名/$REPO_NAME:$TAG_NAME
に変更しました。
使える変数は、 $PROJECT_ID
, $REPO_NAME
, $BRANCH_NAME
, $TAG_NAME
, $COMMIT_SHA
があるみたいです。
トリガーを実行する
作成したトリガーを、リポジトリへのpushなどで動作テストをします。
ビルドの進捗は、「ビルド履歴」から見ることができるようで、リアルタイムにログなどから状況を知ることができる上、Stackdriver Loggingにもログが転送されていますので、エラーが発生したとしても後で追うことができます。便利ですね。
ビルドが完了したら、「Container Registry」で確認をすることができます。
先程のイメージ名で設定したとおり、1.2
のタグを打ってpushすると
gcr.io/プロジェクト名/さっき作ったリポジトリ名:1.2
のような名前でイメージが出来上がりました。
GKEへのデプロイ
Container Registryに保存されているので、gcloud
コマンドなどで、デプロイすることができます。
Container Engineで、次のようなコンテナクラスタがあるとします。 既にある方は読み替えて頂いて、無い方は新しく作るなどをしてください。
- クラスタの名前:
c-1
- ゾーン:
asia-northeast1-a
Google Cloud SDKのプロパティセット
# プロジェクトのセット $ gcloud config set project nfact-sandbox Updated property [core/project]. # ゾーンのセット $ gcloud config set compute/zone asia-northeast1-a Updated property [compute/zone]. # クラスタをセット $ gcloud config set container/cluster c-1 Updated property [container/cluster]. # 資格情報を取得 $ gcloud container clusters get-credentials c-1 Fetching cluster endpoint and auth data. kubeconfig entry generated for c-1.
デプロイ
# nginxという名前で、gcr.io/nfact-sandbox/nginx-lb:1.2 のイメージをデプロイ $ kubectl run nginx --image=gcr.io/nfact-sandbox/nginx-lb:1.2 --port=80 deployment "nginx" created # Podsの状態を確認 $ kubectl get pods NAME READY STATUS RESTARTS AGE nginx-408405411-phglg 1/1 Running 0 24s
STATUSがRunningになっていますね!デプロイができました!